「灌水」っていったい何のことでしょうか？

『水を注ぐこと。特に、農作物や草木に水を注ぐこと』YAHOO辞書によるとこのように定説されています。「散水」もほぼ同義語ではありますが、主に植物を対象にした場合に「灌水」と呼ばれます。植栽・農作物などへの灌水で、現在最も注目を浴びている最新の方式が「埋設式ドロップチューブ灌水システム」です。地中に埋設したチューブ全体から水がしみ出す灌水方式です。

アリの巣のように張り巡らされた植物の根に、直接散水してしまう方式なのですが、この方式の利点は

■ 根に直接散水を行うので日照による水の蒸発や、地下への無駄な流出を最小限に食い止める。

■無駄な水の飛散を防ぎ、エコ散水となる。

■地中の乾燥具合によって微妙に散水をコントロールできるので、植物の生育に合わせた灌水が可能になり根腐れをおこしにくい。

■景観を損ねることがない

■大掛かりなポンプ・水槽の設置がいらない。

という利点があります。農業用に開発されたのが起源と言われていますが、最近は水の無駄な飛散がなく、景観を損ねないという理由から、屋上緑化や公共施設・家庭の庭レベルの植栽にも多く使用されています。AC100V電源を使用したレインコントローラーや、乾電池式の灌水コントローラーを使用して、自動制御による灌水を行っているところが多いですが、手バルブによる簡素なやり方で灌水をする方法もあります。